先輩先生からのメッセージ【2024年】

  毎朝、幼稚園では元気な挨拶が飛び交っています。一度止まって丁寧にあいさつをする子や、少し照れながら軽く挨拶をする子。みんながみんな最初から挨拶ができたわけではありません。中にはお家の人となかなか離れられず、ずっとしがみつく姿や挨拶よりも泣き声の方が大きかった子もいたはずです。
  私は1年目のとき、年少組のクラスを担当しました。4月当初は幼稚園を楽しんでいる子もいれば、お母さんに会いたくて泣いている子、いろんな性格の子がいて最初はクラスも自分自身もてんやわんやしていました。学校で習ったことはもちろん、いままでの知識は自分の財産になると思います。しかし現場では毎日思いがけない出来事が起こっているということに衝撃を受けました。どうしたらみんなが笑顔で登園してくれるのか、クラスのみんながどうしたらまとまってくれるのかと毎日のように悩んで何度も挫けそうになったことがあります。どのようなときでも周りの先輩は優しく、いつも話を聞いてはアドバイスをしてくれました。自分では気づきませんでしたが、子どもたちは大人が思っている以上に敏感で、先生の言葉や行動をよく見ていることに気づきました。子どもたちにとっての身近な大人といえばやはり先生で、それはお手本でもあります。このようなクラスにしたいと大きな目標を掲げることは大切ですが、それを叶えるにはまずは小さなことから始めるのも大切だと思います。そこで大人でも子どもでも簡単に始められるのは挨拶だと考えました。毎日のあいさつで、今日も楽しい1日が始まろうとしていると子どもたちにも感じてもらいたいと思いました。