先輩先生からのメッセージ【2018年】

  幼稚園教諭として様々な経験をしてきましたが、今でも胸が熱くなる思い出となっているのは1年目の運動会です。
  当時、私は年中組の担任でした。遊戯の練習を行う中で、子ども達がなかなか踊りや隊形移動を覚えることができず悩んでいました。先輩に指導の仕方を教えていただき、実践してみましたが全く上手くいきません。しかし、実際に先輩が指導を行うと、すんなり出来るようになり、自分の指導力の低さに落ち込むとともに、悔しさでいっぱいになりました。どうして上手くできなかったのかを考える中で、自分自身が必死になりすぎていたことに気づきました。踊りの完成度にしか頭がなく、子ども達一人一人の頑張りを見逃していたのです。それからは、「楽しい」を第一に、頑張りを認めながら自分なりの指導をしていきました。たくさんの葛藤がありましたが、当日は保護者の方々に感動を与え、子ども達も達成感を味わうことができた大成功の運動会となりました。
  今でも行き詰った時はこのことを思い返し、自分の保育を見つめ直しています。